当研究所では、2022年１月からＮＨＫで放映される大河ドラマ『鎌倉殿の13人』により発生が見込まれる静岡県内への経済波及効果を試算いたしましたので、その結果を公表いたします。
　今回の大河ドラマは、静岡県、特に伊豆・東部地域を主要な舞台のひとつとしています。このため、放映が県内にもたらす観光客（宿泊・日帰り）の増加が見込まれるところであり、新型コロナウィルス感染拡大後、厳しい状況が続いている県内の観光関連産業の活性化に寄与することが期待されます。当研究所では上記の観点から、大河ドラマによる静岡県内への経済波及効果を把握すべく、試算を実施しました。

　なお、今回の試算は、いくつかの条件を仮定したうえで算出していますので、試算結果は確定的なものではなく、相当の上下幅があるものとして理解をお願いします。
　また、試算においては、新型コロナウィルスの感染拡大による経済社会へのマイナス影響がない状態を前提条件としています。仮に、今後の感染状況等により観光客の往来の抑制等が発生すれば、経済波及効果は限定的となる可能性があります。
　一方、県内、特に伊豆・東部地域の各市町、観光関連事業者、関係団体等の連携や協働により、観光客数の増加や、観光客１人当たりの滞在時間や消費額の増加が図られれば、経済波及効果はさらに拡大することが期待されます。併せて、静岡県ならびに伊豆・東部地域の歴史・文化資源や地域の魅力を全国にＰＲすることで、放映終了後長期間にわたる地域の観光需要創造に結びつけることも重要といえます。